糸やワイヤーが粘膜に食い込む|被覆と構造変更が重ねられた【OKプロステートチップ】

このページは、岡田快適生活研究所(OKラボ)の代表・岡田さんが書いている開発日誌
「ok-lab's diary」(https://ok-lab.hatenablog.com/)の記事をもとに、
テーマ「糸やワイヤーが粘膜に食い込む」に関する話だけを掲載日順にまとめたものです。
過去の価格・寸法は日誌の記載時点のもの、今の価格は公式サイトの現行商品一覧(2026年9月4日取得)にもとづいています。

この記事は、糸やワイヤーの食い込みについて、痛みや出血の相談と対策をまとめたものです。
曲がり部や糸の付け根で何が起きるのか、覆うことや形の変更がどう進んだか、関連する商品や不安も分かります。

一言で言うと

曲がり部では糸やワイヤーの負担が報告されています。

岡田さんは被覆と構造変更を重ねています。

4線は廃版となり、現行一覧にはナイロン糸があります。


読む前に知っておきたい言葉

言葉やさしい説明
尿道尿を体外へ流す通り道です。チップや糸が触れる場所です。
括約筋尿の流れに関わる筋肉です。日誌ではチップを挟む場所として出ます。
ナイロン糸チップにつなぐ細い糸です。万一に備える命綱として付けられます。
裸ワイヤーチューブなどで覆わない金属線です。チップの連結や支持に使われます。
4線・6線複数の線でチップを支えるケーブルです。留置を安定させるために使われました。
しっぽナイロン糸の一部を2.5mmチューブで覆う構造です。括約筋付近の負担を減らすためです。
シリコナイロ(尻子内路)紐1mmシリコーンチューブにナイロン糸を通した紐です。糸を粘膜に触れにくくするためです。
ニチノール糸細い形状記憶合金ワイヤーの糸です。ナイロン糸に代えてチップへ付けます。

何が起きるのか:糸やワイヤーの食い込み

この付せんの対象は、チップにつながるナイロン糸や支持ワイヤーです。
ナイロン糸は、万一に備える命綱としてチップに付きます。
ワイヤーは、メインチップと補助部品の連結や支持に使われます。
男性の尿道(尿が体外へ出る通り道)は、括約筋(尿の流れに関わる筋肉)の手前で約90度曲がると日誌にあります。
岡田さんは、その周辺で細い部材が粘膜へ食い込む可能性を書いています。

糸の食い込みは尿道カーブで痛みになった

通常版と約1cm長い特注チップを並べた比較画像
出典:OKラボ公式ブログ(ok-lab's diary)「https://ok-lab.hatenablog.com/entry/20180118/1516263011」より引用(通常版と約1cm長い特注チップを並べた比較画像)

2018年1月掲載の相談では、特注の長めのチップで糸を引くと痛みが出ました。
相談者は、尿道の直角カーブで糸が壁へ食い込むためと考えました。
前立腺が奥まっていて、糸の始点がカーブから遠いことも理由に挙げています。

岡田さんも同じ見方を示し、区間長ゼロの二連チップを別案に挙げました。
その後の結果の記載はありません。
岡田さんは、摩擦がゼロではない点を前提にすると書いています。

(出典:ok-lab's diary 2018年01月掲載)
https://ok-lab.hatenablog.com/entry/20180118/1516263011

細い糸の食い込みで2回出血した

2018年5月掲載の相談では、ショートチップで2回出血したとあります。
相談者は、曲がった尿道の内側へ細い糸が食い込んだと考えました。
糸の付け根を太くする案と、小さな球で守る案も寄せられました。

その後の採用結果の記載はありません。
岡田さんは、ビーズ案を対策候補として記憶に留めると返しています。

(出典:ok-lab's diary 2018年05月掲載)
https://ok-lab.hatenablog.com/entry/20180513/1526181573

コイルの食い込みは試作1を取り出しにくくした

2020年5月掲載の試作1は、直径9.5mm程度のコイルでした。
痛みを抑える目的で、8か所に樹脂の部分カバーが付けられました。
それでも粘膜へ食い込み、取り出しにくかったと岡田さんは書いています。

試作2は直径7mm程度とし、伸び縮みしない構造へ変わりました。
岡田さんの評価は良好でしたが、製品化の結果の記載はありません。
岡田さんは、強度などを次の改良課題にすると書いています。

(出典:ok-lab's diary 2020年05月掲載)
https://ok-lab.hatenablog.com/entry/2020/05/16/131332

糸の付け根の食い込みが出血候補になった

2021年6月掲載の相談では、強い痛みと多量の血が報告されました。
相談者は、陶器チップの糸の付け根が硬いことを原因と考えました。
岡田さんは、大きな形による摩擦過剰を第一の可能性に挙げています。

糸に付いた硬い樹脂も、尖って感じた可能性があるとの見方でした。
新しい接続方式では、糸が穴の中で動き、尖り感がないとのことです。
岡田さんは、新方式のほうが負担を抑えやすいと書いています。

(出典:ok-lab's diary 2021年06月掲載)
https://ok-lab.hatenablog.com/entry/2021/06/12/125849

4線の食い込み感は極端な折れ曲がりだった

2022年5月掲載の相談では、4線支持が痛いと報告されました。
岡田さんは、尿道が縮むと4線が一部分で折れ曲がると説明しています。
その箇所へ刺激が集中することを、痛みの理由に挙げました。

岡田さんの体験では、痛みは4線の極端な折れ曲がりによるとの見方です。
岡田さんは、4線の長さを見直す考え方を対策として示しています。

(出典:ok-lab's diary 2022年05月掲載)
https://ok-lab.hatenablog.com/entry/2022/05/28/123218

2本糸の食い込みで毎回出血との相談が出た

2025年3月掲載の相談では、糸が2か所から出るチップで毎回出血したとあります。
相談者は、尖って感じる2か所を同じ位置に変える糸交換を望みました。
研究所は、ゴム部が後端と糸の接触刺激を抑える緩衝材だと説明しました。

相談者は説明を受け、ゴム保護部の変更を保留しました。
修理後の結果の記載はありません。
岡田さんは、尿道が狭い場合、2本を別々に出す形は合わないこともあると書いています。

(出典:ok-lab's diary 2025年03月掲載)
https://ok-lab.hatenablog.com/entry/2025/03/22/122906


食い込みへのメーカーの答え・対策

岡田さんの対策は、細い部材を覆うことと、折れ曲がりを抑えることへ進みました。

ゴム被覆は裸ワイヤーの食い込み感を減らした

2021年2月掲載の日誌では、0.5mmワイヤーへゴム被覆が施されました。
被覆後の直径は2mm程度で、丸一日の使用は快適だったとのことです。
裸ワイヤーよりも穏やかで、0.7mmワイヤーほど厳しくないと岡田さんは書いています。

一方、耐久性は不明で、被覆には塗りむらが残りました。
岡田さんは、ワイヤーが露出していないことを最低条件に挙げています。

(出典:ok-lab's diary 2021年02月掲載)
https://ok-lab.hatenablog.com/entry/2021/02/13/121440

6線は4線を覆って食い込み対策を進めた

2022年6月掲載で、研究所は痛みの報告を理由の一つに4線を廃版としました。
従来の4線と同じ価格で6線を提供すると発表しています。
上位のスーパー6線には、1mmのシリコーン被覆サブコードが使われました。

岡田さんは、スーパー6線のほうが刺激は穏やかだと書いています。
また、4線は極端な曲げを繰り返すと破断すると注意しています。

(出典:ok-lab's diary 2022年06月掲載)
https://ok-lab.hatenablog.com/entry/2022/06/11/123420

しっぽは食い込みやすい区間を覆った

2.5mmチューブのしっぽと専用部品の試作品
出典:OKラボ公式ブログ(ok-lab's diary)「https://ok-lab.hatenablog.com/entry/2023/11/18/122841」より引用(2.5mmチューブのしっぽと専用部品の試作品)

2023年11月掲載では、ナイロン糸を2.5mmチューブで覆うしっぽが登場しました。
最初の試作品には、15mmほどの短いしっぽが付けられました。
括約筋と約90度曲がる区間を覆い、糸の刺激を減らす構造です。

ストッパーをしっぽへ組み込む試作も行われました。
留置方法の確認は短期間で、安定性には検討の余地が残りました。
岡田さんは、糸の刺激を抑えた点を大きな進歩と書いています。

(出典:ok-lab's diary 2023年11月掲載)
https://ok-lab.hatenablog.com/entry/2023/11/18/122841

シリコン被覆はニチノール糸の食い込みを減らした

2025年9月掲載で、研究所は裸のニチノール糸を一般製品に使わない方針を示しました。
0.1mm0.15mmの糸を、0.3mm以下に収まるよう薄く被覆しています。

唇や舌での確認では、ナイロン糸より痛くない程度になったとのことです。
薄塗りは追加料金なし、厚塗りは5cmにつき税抜500円でした。

血尿が出たときは、量が少なくても初めてでも、様子を見ずに泌尿器科を受診してください。
突然尿が出なくなったとき、器具が取り出せなくなったときは、自分で対処せず直ちに医療機関(救急を含む)を受診してください。

(出典:ok-lab's diary 2025年09月掲載)
https://ok-lab.hatenablog.com/entry/2025/09/06/122911


食い込みは時期でこう変わった

食い込みは時期でこう変わった
時期(掲載年月)そのころの状態
[2018年1月掲載](https://ok-lab.hatenablog.com/entry/20180118/1516263011)尿道カーブで糸が食い込む見方を共有
[2020年5月掲載](https://ok-lab.hatenablog.com/entry/2020/05/16/131332)コイル試作1が食い込み、試作2へ変更
[2021年2月掲載](https://ok-lab.hatenablog.com/entry/2021/02/13/121440)0.5mmワイヤーへゴム被覆を試作
[2022年6月掲載](https://ok-lab.hatenablog.com/entry/2022/06/11/123420)4線を廃版、6線とスーパー6線へ
[2022年9月掲載](https://ok-lab.hatenablog.com/entry/2022/09/24/122837)シリコナイロ紐を近日販売予定と発表
[2023年11月掲載](https://ok-lab.hatenablog.com/entry/2023/11/18/122841)2.5mmチューブのしっぽを試作
[2024年10月掲載](https://ok-lab.hatenablog.com/entry/2024/10/19/122847)裸0.3mmワイヤーを断念し2mm被覆へ
[2025年9月掲載](https://ok-lab.hatenablog.com/entry/2025/09/06/122911)ニチノール糸をシリコン被覆へ変更
[2026年5月掲載](https://ok-lab.hatenablog.com/entry/2026/05/02/122917)裸ワイヤーの危険性から取り出し器を断念

食い込みに関係するOKプロステートチップの商品と値段

食い込みに関係するOKプロステートチップの商品と値段

現行一覧では、糸、ストッパー、補助チップと関連する本体を確認できます。

ID現行商品名今の税込価格記事との関係
77ナイロン糸追加(オプション)税込1100円チップへナイロン糸を追加する商品
112両端ループナイロン糸税込550円ナイロン糸の現行商品
52三穴方式オプションチップ(括約筋ストッパーチップ)税込1650円括約筋付近に置くストッパー
97スクリュー型補助チップ追加オプション税込3300円糸へ追加された補助チップ
82OKプロステートチップ 陶器素材セミロングタイプ税込4400円糸の付け根の相談に出た本体形式
105OKプロステートチップ 陶器素材ロングタイプ 4点ツイスト税込7700円2020年の出血相談に出た本体形式

追加用ナイロン糸の値段は公式サイトで確認できます。

ナイロン糸追加(オプション)
ナイロン糸追加(オプション)
(出典: 公式商品ページ ok-lab.net

ナイロン糸追加(オプション)を公式サイトで見る ▶ナイロン糸追加(オプション)(商品ID 77)

括約筋ストッパーチップの値段は公式サイトで確認できます。

三穴方式オプションチップ(括約筋ストッパーチップ)
三穴方式オプションチップ(括約筋ストッパーチップ)
OKプロステートチップのユーザーカスタム用チップです。 OKプロステートチップのユーザーさんの中で、チップが膀胱に飲み込まれてしまうという方に向けて開発したものです。 ・接続方法 OKプロステートチップの糸に通して接続してください。
(出典: 公式商品ページ ok-lab.net

三穴方式オプションチップ(括約筋ストッパーチップ)を公式サイトで見る ▶三穴方式オプションチップ(括約筋ストッパーチップ)(商品ID 52)

スクリュー型補助チップの値段は公式サイトで確認できます。

スクリュー型補助チップ追加オプション
スクリュー型補助チップ追加オプション
(出典: 公式商品ページ ok-lab.net

スクリュー型補助チップ追加オプションを公式サイトで見る ▶スクリュー型補助チップ追加オプション(商品ID 97)

4線は、2022年6月掲載の日誌で廃版とされています。
6線とスーパー6線は、現行一覧で対応する商品を確認できません。

シリコナイロ紐としっぽも、現行一覧で対応する商品を確認できません。
シリコンコーティングニチノール糸も、現行一覧で対応する商品を確認できません。


食い込みのよくある不安

相談では、切傷の不安、裸ワイヤーの被覆、4線交換が尋ねられています。

「糸の食い込みで尿道は切れますか?」

2019年3月掲載の相談では、括約筋ストッパーの糸で切りそうだとの不安が寄せられました。
相談者は、尿道への負担を恐れて糸を引くことを避けていました。
岡田さんは、排尿だけでは取り出せない可能性があると答えています。

糸が尿道を切るかについて、断定した回答はありません。
その後の結果の記載はありません。
岡田さんの回答は、排尿だけで出るとは限らないという範囲です。

(出典:ok-lab's diary 2019年03月掲載)
https://ok-lab.hatenablog.com/entry/2019/03/02/151104

「裸ワイヤーにカバーは必要ですか?」

ワイヤー連結部とチューブカバーを確認できる写真
出典:OKラボ公式ブログ(ok-lab's diary)「https://ok-lab.hatenablog.com/entry/2024/11/02/122858」より引用(ワイヤー連結部とチューブカバーを確認できる写真)

2024年11月掲載の相談では、裸ワイヤーと被覆の差が尋ねられました。
岡田さんのテストでは、短い区間では食い込み感に差がなかったとのことです。
一方、裸の金属では人によってアレルギーの可能性があると書いています。

チューブカバーは当時税抜1000円で、接続部も太くなる説明でした。
その後の相談者の結果の記載はありません。
岡田さんは、安全面ではチューブカバー側と書いています。

(出典:ok-lab's diary 2024年11月掲載)
https://ok-lab.hatenablog.com/entry/2024/11/02/122858

「4線を6線へ交換できますか?」

2022年7月掲載の相談では、4線からワイヤーが出て痛みが生じました。
相談者は、スーパー6線への交換を望みました。
岡田さんは、線だけの修理はできないと回答しています。

線の付け替えには対応できますが、振動部品も交換になる場合があるとのことです。
交換後の結果の記載はありません。
岡田さんは、6線でもワイヤーが出る可能性は残ると注意しています。

(出典:ok-lab's diary 2022年07月掲載)
https://ok-lab.hatenablog.com/entry/2022/07/09/123142


この記事のまとめ

知りたいこと答え
一言で言うと細い部材の負担に対し、被覆と構造変更が進みました。
言葉ナイロン糸、裸ワイヤー、4線・6線、しっぽを整理しました。
何が起きるのか曲がり部や糸の付け根で痛みと出血の相談が出ています。
メーカーの答え・対策ゴム、チューブ、6線、シリコン被覆が試されました。
時期による変化4線廃版を経て、被覆した細い糸の開発へ進みました。
商品と値段現行一覧の糸、ストッパー、補助チップを掲載しました。
よくある不安切傷、被覆、4線交換に対する回答を確認しました。

出典:ok-lab's diary(岡田快適生活研究所)。
写真・動画は各元記事をご覧ください。